またたび：猫を夢中にさせる不思議な植物

またたびとは、マタタビ科の蔓性落葉樹で、漢字では「木天蓼」と書きます。世界中に広く分布しており、特に東アジアや東南アジアに多く見られます。日本では本州から九州にかけて自生しています。

またたびの成分

またたびには、マタタビラクトンと呼ばれる揮発性の成分が含まれています。この成分が猫に強い興奮作用をもたらし、独特の反応を引き起こします。マタタビラクトンは、猫の鼻腔にある受容体に結合することで、脳内の快楽中枢を刺激すると考えられています。

猫への影響

猫がまたたびを摂取すると、以下のような反応を示します。

• 興奮と多動: 毛を逆立て、走り回ったり、じゃれたりします。
• よだれを垂らす: 大量のよだれを垂らすことがあります。
• 喉を鳴らす: 大きな声で喉を鳴らすことがあります。
• 転がる: 体を転がしたり、床にこすりつけたりします。
• 攻撃的になる: 一部の猫は、またたびに過剰反応して攻撃的になることがあります。

またたびの持続時間

猫へのまたたびの作用は通常、10～15分ほど持続します。この期間中は、猫は興奮状態が続きますが、その後は徐々に落ち着いてきます。

またたびの安全性

適度に与える分には、またたびは猫にとって安全です。ただし、以下のような注意事項があります。

• 与えすぎない: またたびを与えすぎると、嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。
• 子猫に与えない: 子猫はマタタビラクトンに敏感なため、与えてはいけません。
• 妊娠中の猫に与えない: 妊娠中の猫にまたたびを与えると、流産や早産を引き起こすことがあります。

またたびの利用

またたびは、猫の遊び道具としてだけでなく、以下のような用途でも使用されています。

• ストレス解消: 猫をリラックスさせ、ストレスを軽減するのに役立ちます。
• 胃腸の不調改善: 胃腸の調子を整える効果があるとされています。
• 虫除け: またたびの葉や茎には虫除け効果があります。

猫とまたたびの面白いエピソード

エピソード1: 猫とまたたびの出会いと別れ

ある猫が初めてまたたびを体験したとき、激しく興奮して走り回りました。しかし、興奮が収まると、猫はすぐにまたたびを避け始めました。まるで、「あのときの強烈な経験は二度と味わいたくない」と言っているかのようでした。

教訓: 猫は、自分の好みに合わないものをはっきりと示すことができます。飼い主は、猫の反応を尊重することが大切です。

エピソード2: 猫とまたたびの窃盗事件

とある飼い主が、猫に隠れてまたたびを与えていました。しかし、猫はそのことを知っており、飼い主が寝ている間に忍び寄り、またたびを盗み出してしまいました。

教訓: 猫は賢く、自分の欲しいものは得る方法を知っています。飼い主は、猫の行動を注意深く観察することが大切です。

エピソード3: 猫とまたたびの置き土産

ある飼い主が、猫にまたたびを与えた後、仕事に出かけました。帰宅すると、猫がいるはずの居間に大量のよだれが飛び散っていました。

教訓: 猫は、またたびを摂取した後も、思いがけない行動をとることがあります。飼い主は、猫の行動に注意を払い、適切な対応をすることが大切です。

またたびに関するよくある間違い

間違い1: 猫はみんなまたたびが大好き

すべての猫がまたたびを好むわけではありません。中には、またたびに興味を示さない猫もいます。

間違い2: またたびは猫にとって中毒性がある

適度に与える分には、またたびは猫にとって中毒性はありません。ただし、過剰摂取は嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。

間違い3: またたびは猫を酔わせる

またたびは猫を酔わせることはありません。猫が興奮状態になるのは、マタタビラクトンが脳内の快楽中枢を刺激するためです。

まとめ

またたびは、猫に強い興奮作用をもたらす不思議な植物です。適度に与える分には安全ですが、過剰摂取には注意が必要です。またたびは、猫の遊び道具としてだけでなく、ストレス解消や胃腸の調子を整えるなどの用途でも使用されています。猫とまたたびの関係は、愛らしくもあり、時には厄介なこともありますが、猫の性格や好みを理解することで、良い関係を築くことができます。