吐き戻しが増えたときの対処法と予防法

吐き戻しは、赤ちゃんが飲み込んだミルクや食べ物を口から吐き出す現象です。生後数週間の赤ちゃんは、胃が小さく、消化器官が未発達なので、吐き戻しをすることはよくあります。しかし、吐き戻しの頻度や量が多くなると、赤ちゃんが脱水症状や栄養不足になるおそれがあります。

吐き戻しが起こる原因

• 胃の未発達: 赤ちゃんの胃は、大人に比べて小さく、逆流防止弁が十分に発達していないため、飲み込んだミルクや食べ物が戻りやすくなります。
• 過食: 赤ちゃんに一度に大量のミルクや食べ物を与えると、胃がパンパンになり、吐き戻しが起こりやすくなります。
• 飲み込み過ぎ: 赤ちゃんがあまりにも早くミルクや食べ物を飲むと、飲み込む際に空気を一緒に飲み込んでしまい、それが吐き戻しの原因になります。
• アレルギーや病気: 牛乳アレルギーや胃腸炎などの病気があると、吐き戻しが増えることがあります。

吐き戻しが起こったときの対処法

• 頭を高くする: 赤ちゃんを吐き戻した後、頭を45度ほど高くしてあげると、戻ってきたミルクや食べ物が喉に流れ込むのを防ぐことができます。
• げっぷを出す: 吐き戻しをした後、赤ちゃんにげっぷを出させると、飲み込んだ空気を排出することができます。
• 水分を補給する: 吐き戻しをすると、赤ちゃんは水分を失います。そのため、適度に水分を補給することが大切です。
• 様子を見る: 吐き戻しが頻繁で量が多い場合や、他の症状を伴う場合は、小児科を受診しましょう。

吐き戻しの予防法

• 授乳量を調整する: 赤ちゃんに一度に大量のミルクや食べ物を与えるのは避けましょう。
• 授乳回数を増やす: 授乳回数を増やし、一回あたりの量を減らすことで、吐き戻しを予防できます。
• 授乳後に縦抱きにする: 授乳後は、赤ちゃんを20～30分間縦抱きにして、飲み込んだ空気を排出しましょう。
• ゲップを出す: 授乳中に何度か赤ちゃんにげっぷを出させると、飲み込んだ空気を排出することができます。
• アレルギーや病気の治療: 牛乳アレルギーや胃腸炎などの病気があると、吐き戻しが増えることがあります。このような場合は、適切な治療を受けることが大切です。

吐き戻しが増える病気

• 乳幼児ボツリヌス症: ボツリヌス菌が産生する毒素が神経に作用することで、筋力が低下し、吐き戻しが増えることがあります。
• 幽門閉鎖:胃と小腸を結ぶ幽門という筋肉が狭くなったり、詰まったりすることで、ミルクや食べ物が小腸に流れません。その結果、吐き戻しが起こり、赤ちゃんは体重が減少します。

体験談

ケース1:

生後1か月の赤ちゃんが、ミルクを飲んだ後、頻繁に吐き戻すようになりました。小児科を受診したところ、牛乳アレルギーと診断されました。牛乳を控えたところ、吐き戻しの頻度が減少し、赤ちゃんの体重も増加しました。

ケース2:

生後2か月の赤ちゃんが、夜間に大量の吐き戻しをするようになりました。小児科を受診したところ、幽門閉鎖と診断されました。手術で幽門の狭窄を改善したところ、吐き戻しが止まり、赤ちゃんの体重も増加しました。

ケース3:

生後3か月の赤ちゃんが、吐き戻しに加えて、下痢や発熱などの症状が出現しました。小児科を受診したところ、胃腸炎と診断されました。脱水症状を防ぐために、水分を補給し、整腸剤を服用したところ、吐き戻しなどの症状は改善しました。

まとめ

吐き戻しは、赤ちゃんによく見られる症状ですが、頻度や量が過剰になると、脱水症状や栄養不足になるおそれがあります。適切な対処法と予防法を行うことで、吐き戻しを改善し、赤ちゃんの健康を守ることができます。吐き戻しが頻繁で量が多い場合や、他の症状を伴う場合は、小児科を受診しましょう。